ウルトラマンZ特別応援配信は当然「2020年の挑戦」。
この話というかウルトラQはやはり白黒の方が怖さが増します。
闇に光るケムール人の目は不気味そのものですね。
見ればわかると思いますが、本話ではウルトラマンのムラマツキャップこと
小林昭二氏が出演しています。
当時36歳。
貫禄ありすぎ(笑)。
佐原さんの方が若く見えるためタメ口なのが意外性ありましたが、
実年齢も2歳しか変わらないのなら、同期と言ってもいいくらいですね。
しかし佐原氏は今年88歳でご存命というのが凄い。
小林さんはもう少し長生きしていただきたかったですね。
本話は主演の佐原氏があっさりケムール人に捕まるので、フジ隊員こと
江戸川由利子こと桜井浩子女史が中心でした。
活躍したのは一平の方なんですがね。
もう一人のゲスト主役は柳谷寛氏演じる宇田川刑事。
よぼよぼの年寄りと由利子に言われてしまいますが、意外と腕利きで
ケムール人を撃ち落としたりもします。
ただ、最後に本当に消えるところはちょっと驚きました。
ああいう前振りだと消えないものなのですが、ある意味気の毒な
終わり方です。
もう一人注目のゲストはこちらも言わずもがな、ケムール人の中に入ってる
古谷敏氏。
ウルトラマンのスーツアクターおよびセブンのアマギ隊員として有名ですね。
そのスタイルに惚れ込んだ成田氏に口説かれウルトラマンの中に入ったとのこと。
そういう出会いが運命を変えていくんですね。
因みにケムール人の笑い声はバルタンと一緒。
と言うか、もうどこがオリジナルかわからないくらい使いまわされてますね。
私が見たところではマタンゴが一番古いようですが、それ以前があるのかは
わかりません。
さらに因みに着ぐるみはゼットン星人に使いまわされてます。
まあ、どうでもいい話ばかりですが(笑)。
楽屋裏はそれくらいにして本編の感想。
冒頭人が消えるシーンで高飛び込みが出てくるのが意外でした。
この頃からあったんですね。
本話の由利子は電話でデスクに怒ったり、目の前で人が消えて悲鳴を上げたり、
気絶したり、怖がって刑事に抱き着いたり、刑事の話を聞いて気を失ったり
まさに八面六臂の大活躍でした。
しかし由利子に抱き着かれる刑事は役得ですね。
由利子が消えて遊園地に移動するシーンは正直場面転換についていけませんでした。
万城目がケムール人に変身したり、この辺はひたすらシュール。
因みに耳がぴくぴく動くのは特撮かと思いきや、佐原氏の特技なんですね。
何でもCGに頼る昨今、もっと人間の芸も磨くべきです(意味不明w)。
CGといえば、落下したケムール人が巨大化するシーンの特撮が凄い。
T2のT-1000かと思いました(笑)。
まさにこの頃の円谷は世界最先端を行ってましたね。
しかし巨大化したケムール人なんてどうやって倒すんだよと思ったら、
東京タワーからの怪光線で倒してしまいます。
Kミニオードから出るXチャンネル光波とのことですが、やや唐突な展開。
これも「2020年の挑戦」で予言されてたんでしょうか?
ただ、結局神田博士は登場せず、キチガイ扱いのまま終わってしまいました。
この後名誉回復がなされていればいいですね。
最後、万城目たちは助かりますが、この辺の原理もよくわかりません。
魔怪獣を倒せば幻夢界が消えるのと同じ原理でしょうか?
本話の監督はウルトラマンを支えた飯島氏。
脚本はウルトラマンのメインライター金城氏。
ウルトラマンでは比較的明るい作風の多い金城氏ですが、こういう話も
書けるんですね。
さすがです。
飯島監督は役者が視聴者に話しかける演出をこの頃から使ってます。
ラストのシーンはどこかで見た記憶がしたのですが、バルタン星人編の
イデ隊員ですね。
ただ、本当に消えるのは意外でしたが。
本話はSFとホラーが上手くミックスされており、今見ても十分面白いし怖い。
万城目が飛行機内で消えた後、誰が飛行機を操縦するんだと思ってたら
普通に天野は帰還してるし、場面展開が激しいのは気になりましたが、
おそらく尺の都合でしょう。
ただ、今だとあの展開は天野が偽物とかになるんですけどね。
実は天野がケムール人という展開もありかなと思って見てましたが、
後のムラマツキャップが怪人じゃまずいか。
といっても後のウルトラマンが怪人なんですけどね(笑)。
とにかく、久々に見ましたがとても楽しく見れました。
やはり円谷は今も昔も偉大です。
ではでは。