デカレンジャー 東映 特撮

特捜戦隊デカレンジャー 第7話&第8話

7話
デカレンジャーはメインのキャラにより話のテイストが変わるのが魅力。
今回はエスパーのジャスミンがメインということでサイコサスペンス風味
でした。
初っ端から見るからに孤独な少年とそれに語り掛ける熊のぬいぐるみという
インパクトのあるアバン。
戦隊とは思えません。

今までやや地味だったジャスミンのアップから始まることで、今回は
彼女メインなのがわかります。
しかしジャスミン役の木下さんは目がいいですね。
涼し気な目というやつですか。
低めの声も役に合ってます。
まさにはまり役ですね。

今回のアリエナイザーは人間をフィギュアにして集めるというかなり
サイコな奴。
所謂コレクターですね。
デカレンジャーは犯人の方もバラエティに富んでいて、金目当ての誘拐犯から
怨恨殺人、猟奇犯まで様々です。
しかしこいつがなぜ金持ちなのかは不明。
悪いことしたというより、元々金持ちで猟奇趣味に走ったって感じがしますね。

少年役の上村氏は現在も声優業を中心に活躍してるそうですが、デカレンの
10 years afterではなんとジャスミンと結婚してる設定だそう。
一回りくらい歳が違いそうなのに、これだけ歳の離れた姉さん女房は珍しい。
でもジャスミンならありですね(笑)。
この少年も目がいいのですが、その表情とか見てて「怪獣使いと少年」を
思い出しました。
脚本家の荒川氏は元々上原正三に憧れてこの世界に入ったとか。
絶対「怪獣使いと少年」を意識してこの本書いてると思いますね。

バンに少年がアリエナイザーじゃないかと言われて「違うと思う」と
ジャスミン。
理由が「違うと思うから」。
まったくもって科学的ではありませんが、ある意味この言葉が
このエピソードの肝かもしれません。
コレクターのダゴネールは今度は学生のフィギュアを集めに来ます。
止められないマニア魂。

本話であまり気にするところではないのですが、やはり少年がどこで
アリエナイザーと知り合い利用されるに至ったかは謎です。
それと少年の家族関係。
もしかしたら一人で河原にでも住んでるのでしょうか?
そこで偶然地球を調査に来た星人と知り合った?
もしかしたらこの少年はパン屋でパンも売ってもらえないのかもしれませんね。
て、完全に別の話ですが(笑)。

今回も仙ちゃんの推理が役立ちます。
こういう謎解きの場合は、ジャスミンと仙ちゃんがいないと捜査は
進まないんですよね。
陽動的な捜査はバンとウメコ、ホージーは現場指揮と科学捜査、
これだけ役割分担がはっきりしてる戦隊も珍しいです。
ただ、フィギュアにされた人のタイムリミットまでわかってしまうスワンさんの
チート能力には誰も敵いませんけど(笑)。

ここで漸く少年の心の闇が明かされます。
一応学校にはちゃんと通ってるようですね。
いじめられて超能力で反撃するシーンはまさに「怪獣使いと少年」そのもの
でした。
まあ、あの時は超能力はメイツ星人が使ったのですが。
アブレラが提供したメカ人間イーガロイドは敵のくせに妙にカッコいい。
声も渋いし、さすが値が張るだけはあります(笑)。
必殺技クロスバースト。
ほぼ宇宙刑事ですね。

というところで前編は終了。
髪を風になびかせて決意するジャスミンがかっこいい。

8話
苦戦するバンとジャスミンに合流する3人。
「何やってんだバン。お前がいながら」とホージー。
嫌味なのか、最大限にバンを評価してるのかどっちとも取れますが、
素直に後者ですかね。
「相棒って言うな」とも言わなかったし。

少年の心の叫びを聞いて出動しようとするジャスミン。
それについていくバン。
ジャスミンになぜ少年を助けようとするか理由を尋ねるバン。
「昔の私に似てるから」とジャスミン。
ここから回想シーンに入るわけですが、なかなかヘビーな過去です。
実際はテレパシーなんかありませんが、被害妄想ってのは何処にでも
ありますよ。
昔のジャスミンがまさにこの状態。
親友の女の子も心を開かないジャスミンに呆れてるだけで、悪気とか
ないと思うんですけどね。

上履きのまま飛び出すジャスミン。
今回の雨はちゃんと雨の日にロケしてる感じです。
アリエナイザーに殺されても構わないと心が折れかけるジャスミンですが、
ボスが来てアリエナイザーは射殺されます。
ジャッジメントもありませんでしたが、事前に死刑判決出てたんでしょうね。
どう見ても凶悪犯ですし。

しかし初対面のジャスミンを超能力者と見抜き、自分自身を好きになれだなんて
普通言えるでしょうか?
しかも抱きしめてるし。
もしかするとアリエナイザーを探索してたら別のエスパーのジャスミンが
探知されたということかもしれません。
人間不信のジャスミンが初対面の人に心を開くのが不思議ですが、
死を決断した後だけに余計にボスの温かさがわかったのかもしれませんね。

ところでボス役は実際の演技と声は別の人が演じてますが、こういうシーンでは
ボスのセリフはどうしてるのでしょうか?
一応中の人が演じてるのでしょうか?
無言の着ぐるみ相手に芝居するのは難しそうですしね。
しかしこれだけ雨が降ると着ぐるみも相当重くなってそう。
最後晴れて虹が見えるのは実際には雨が止むのを待って撮影したのでしょうか?
虹は合成だと思います。

この星にサヨナラしたかった少年。
やっぱり「怪獣使いと少年」の良くんですね。
少年とダゴネールは直接生徒をテレポーテーションさせるため学校に来ますが、
学校はもぬけの殻。
そこに待ち伏せていたウメコたちが現れます。
単に待ち伏せるだけなら制服着る必要ないのに。
視聴者サービスでしょうか?
しかしウメコは全然違和感ないですね。
ジャスミンは若干違和感あったのですが(笑)。

一度失敗したからまた同じ学校に来ると思ってたと仙ちゃん。
推理ってほどでもないような。
デカレンジャーをテレポーテーションしようとする少年。
君はひとりぼっちじゃない。
その少年をジャスミンは優しく抱きしめます。
自分を嫌いにならないでとジャスミン。
ジャスミンもボスのような温かい人間になったということですね。
少年は星人のフィギュア化ステッキを奪って破壊。
まだフィギュア化されてる人がいるのに壊してしまって大丈夫?
というのは置いておきましょう。

イーガロイドとの再戦はまず雑魚たちとのバトルから。
雑魚相手とは言えここのアクションはなかなか派手です。
それぞれに結構尺使ってましたが、バンとバーツロイドの戦いは
マトリックスでしたね。
映像的にもなかなか凝ってました。
あとジャスミンの「バイナラ」もおっさんファンには懐かしいギャグ?です。

再度クロスバーストを繰り出すイーガロイドですが、さすがに同じ技を
繰り返すのは負けフラグ。
おまけに「終わりだな」という完全な負けフラグまで言ってしまいます。
というか、ロボットの癖にえらく上から目線なのが面白い。
最後はマーフィーが駆けつけてDバズーカで爆破。
偉そうなこと言ってバラバラになるのが笑えます(笑)。

再び怪重機との戦闘。
ここで雨が降るのはラストの伏線でしょうけど、結構お金掛けてますね。
しかしアリエナイザーの犯罪が人間フィギュア化致死罪って、そんな
ピンポイントな犯罪あるのでしょうか?
しかもデリート許可ですし。
星人をデリートして一件コンプリート。
この世に止まない雨はないって、フィギュア化された人はどうなる?
と思いきや、星人が死んだら復活。
この辺りは伝統のお約束で強引突破でした。
アブレラ氏の出番も少しずつですが増えてますね。

ジャスミンは宇宙警察に入って信頼できる仲間ができました。
特にウメコは親友って感じでいいですね。
ところで彼らはプライベートで付き合いのある友人はいないのでしょうか?
仕事柄一般人と付き合うのは難しそうではありますが。
ジャスミン同様スペシャルポリスを志す少年。
スペシャルポリスって義務教育中の子供でも訓練生になれるんですね。
この子は天涯孤独のようですし、ちょうどいいかもしれません。

これでメンバー紹介編は終了。
ここまで全話荒川さんが脚本書いてるんですね。
コメディからミステリーまで幅広く、さすがです。
主役のバンはともかく、ホージーとジャスミンは前後編。
特にジャスミンは難しい役で大変だったと思います。
次回は武上脚本。
ちょっと一服という感じですね。
まだまだデカレンジャーは序の口。
これからが楽しみです。

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