ゴーカイジャー 東映 特撮

海賊戦隊ゴーカイジャー 第47話&48話

いやあ、これは感動しましたねえ。
ベタだけど丁寧な作り。
これまで戦隊をはじめ特撮を作ってきた東映のノウハウが結晶した回だと思います。

本話のテーマは単純明快。
人を信じる者と信じない者の戦い。
当然結果は信じる者が勝つのですが、その描き方が上手かった。
相討ちのはずが、自分が切り捨てたサリーの形見で生き延びるマーベラス。
それを悟った時のバスコの表情が何とも言えません。

バスコは赤レッドに裏切られたから自分も裏切ったと言いました。
それが真実かはわかりませんが、バスコは自分が裏切られることをひどく恐れる人物に見えます。
ただ、誰も信じないバスコも自分が育てたサリーだけはそれなりに信じていた。
だからこそ、サリーがマーベラスを選んだ瞬間躊躇なく爆破したのだと思われます。

結果、マーベラスを倒し、自ら残りの5人を倒してバスコはゴーカイガレオンと
レンジャーキーを全て手に入れます。
結局信じられるのはお宝だけということなのでしょう。
一方ゴーカイジャーたちはお互い信じる仲間同士、命がけでガレオンに乗り込み、レンジャーキーを奪還します。
バスコが作り出した戦士はやはり実体がないからか、生身の5人にあっさり倒されてしまいました。
しかし地球人であるはずの凱の体力はほとんどウルトラマンタロウの世界並です(笑)。

ただ、やはりバスコは強すぎます。
5人も結局敗れてしまいます。
バスコって歴代の戦士が戦っても勝てそうもないくらい強いですね。
そこへ登場するのは当然主役のマーベラス。
マーベラスが力を得たのはサリーが自分を助けるために爆弾をお腹にしまい込んだのを思い出したから。
その時掴んだペンダントが勝因になるのですから、いい脚本ですね。

相討ち覚悟で2人の脚を串刺しにして敢えて接近戦を挑むマーベラス。
どっかで見たようなシーンだと思いましたが、北斗の拳のトキとラオウの戦いですね。
その後の相討ちのシーンも見事。
これは迫力ある映像でした。
負けた方が先に立ち上がるのは、ボクシング漫画とかでも王道ですね。

バスコは今まで何回もゴーカイジャーたちを殺すチャンスがありました。
敢えて泳がせて、まとめてお宝を取り上げるつもりだったのでしょうが、それが完全に裏目に出たことをバスコは悟ります。
しかも結果的に自分が一番信用していたサリーがマーベラスに力を与えたのですから、ここで信じる者と信じない者の決着がはっきりしました。

バスコを演じた細貝氏は子供に嫌われたり、怖がられたりしたそうですが、大人目線からは彼の素晴らしい怪演がゴーカイジャーを名作にしたと思います。
今回が実質的な最終回みたいな気もしますが、それだけバスコの存在は光ってました。
細貝氏の女性的な顔立ちはある意味魔女っぽくもあり、緑の血がよく似合います。
スーパー戦隊は連続ドラマなので、後半の盛り上がりはウルトラもちょっと敵いくらい凄いですね。

ではでは。

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