ウルトラシリーズ ウルトラマンマックス 特撮

ウルトラマンマックス 第16話「わたしはだあれ?」

「第三番惑星の奇跡」と同じスタッフで作られた本話。
完全にギャグ回ですが、私はむしろ前回に続いての最強クラスの
敵との戦いの方に気を取られてました。
一体どうやって倒すのか?
本放送で見たはずなのですが、倒し方を忘れてましたね。
で、意外と根性論で倒してるんですね。
これが前回との違いか。
まあ、ギャグ回なので許されると思います。

本話を見て真っ先に思い出すのはやはり新マンのヤメタランス回。
ウルトラマンに病気が伝染して怠けものになりかけるのですが、
ウルトラマンが記憶喪失になるという点、やはり似てますね。
ただ、個人的にはあちらの方が笑えたかな。
あちらは怠け者の少年が一人だけ逆に真面目になるところに
社会風刺がよく利いてました。
さすが、金八先生を生み出した小山内先生。

と言っても、この話が面白いのには変わりありません。
特にマックスがあれだけピンチになったのは他にないのでは。
私はそういう強敵怪獣という目線で見てしまうので、本話は
結構ハラハラドキドキで見てました。
そして本話では当然ながらアンドロイドのエリーが主役になります。
ゼットンの娘のときも書きましたが、アンドロイドが一人(一体?)
いるだけで、防衛隊の戦力もかなりアップしますね。
惜しむらくは、自ら出撃して戦えないところですが、エリーが
戦死したら大変なので、そのプログラムは入ってないのでしょう。
ただ、もう少し本体を動かしたり、本体から攻撃できるように
しておけばよかったのにとは思いました。

エリーはネクサスで言うところのイラストレーター(この呼称好きじゃないんですよね)
の役割も担ってるので、徹頭徹尾、怪獣と戦います。
アンドロイドの隊員というと80のアンドロイドエミ隊員が思い出されますが(笑)
あれはちょい役なので、レギュラーに加わったのは意外と初めてではないでしょうか?
しかも元アイドルのかわい子ちゃんにこの役をやらせるというのはなかなかの
英断だと思います。
そしてその難しい役にきっちり答えた満島ひかり。
後に演技派女優としてブレイクするのも納得ですね。
三池監督と脚本のNAKAMURA氏はマックスにスポット参戦なのに、
この設定を使い切るところはさすがです。
アンドロイドが切れたり、涙流したり、ちょっとありえないのですが、
そういう人間らしさもプログラムされていた、若しくは学習したということで
脳内補完しておきましょう。

しかし本話のテーマとなっている物忘れというのは、アラフィフの私には
身につまされます。
書いてる今も一瞬、「カイト」の名前が出て来なくて焦りましたし(笑)。
固有名詞、機械の操作方法、この辺りから忘れて行くのは滅茶苦茶リアルですね。
変身方法なんか、つい最近覚えた知識なので、真っ先に忘れてしまうのは仕方ありません。
最終的に偶然変身できるのは笑いましたね。
しかも寛いでるし(笑)。
ただ、「命」とか、記憶が消えていく状態でそんなこと思いつくかよと
思いましたが。

これはお約束なので突っ込んでも仕方ありませんが、今回のマックスは
10分以上戦ってました。
この辺は面白けりゃいいってことで。
必殺技は結局全部忘れてましたが、一応必殺技があることは覚えてるんですね。
ただ、ちょっと難しく考えすぎたのが敗因でした(笑)。
最後はエリーの説得で無我夢中に適当な技を繰り出します。
アンドロイドに諭されて根性出して逆転というのは新しいです。
しかもよくわからない技ながらかなり威力がありましたし。
因みに宇宙化け猫たちが倒されたら皆元に戻りましたが、記憶が混乱中の出来事は
どこまで覚えてるのでしょうか?
かなり断片的になってる気もします。

最後コバ隊員が海産物塗れで帰還しますが、美味しい役どころでしたね。
しかし、どう見ても脱出に失敗してそのまま海中に落下してたのに、
よく生きてたものです。
この辺りは新マンのフェミゴン回の郷たちのように、ギャグということで許しましょう。
あと、小ネタとしてはトミオカ長官がカレーを高く掲げるシーンがありますが、
ファンとしては絶対スプーンを掲げるはずだと思ったので、逆を突かれました(笑)。
その他演出面ですが、カイトが目をぴくぴくさせるアップとか、エリーの怖い顔の
アップとか、三池監督らしい細かい演出も光りましたね。
前回の感動回とは違う、ギャグ回の演出をちゃんとできるところがさすがだと思います。

DASHの面々が自分たちの使命だけは覚えていて、よせばいいのに出撃しようと
するのは、それだけ彼らの使命感が強いということ。
でも、飛行機の操作が分からない状態で出て行っても危険なだけだと思いますが。
あと、今回は戦闘機が高速移動したり高速回転したり、何気に高性能なのがわかりました。
しかし基地もボロボロだし、修理が大変だったと思われます。

今回地球にやってきた宇宙化け猫たちは結局何物だったのか。
これは前回と同じで、単なる招かれざる客というところでしょうね。
ある意味地球に落下して恐らく無意識に忘却電波を出していただけなのに倒され
不憫でした。
宇宙化け猫側からしたら正当防衛的なところもあったのに。
それ言い出したら全ての怪獣を倒せなくなりますけど。
しかし前回はイフそのものが最強だったのに対して、今回は人間とマックスを
弱体化させて相対的に最強になるという、違う切り口の強敵を出してきたのは
面白かったです。
ただ、イフに比べると最後の倒し方がやや強引だったかなというところは
ありましたね。

あと言わずもがなですが、タイトルの「わたしはだあれ?」はセブンの
「あなたはだぁれ?」をもじったものです。
ではでは。

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