ゴーバスターズ 東映 特撮

特命戦隊ゴーバスターズ 第47話&第48話

47話
遂に自らメサイアになったエンター。
やはり今まで集めたデータはバックアップされてました。
エンターにとってはデータさえ集めれば、メサイアロイドが
死のうがどうなろうが、どうでもよかったということですね。
しかもヒロムのウィークポイントのデータまで入手しています。
これはリアルタイムで見ていた時も衝撃でした。
この最終盤でヒロムのウィークポイントがバレるというのは
上手い展開だと思います。
バレそうな話はあったんですけどね。

ヒロムのウィークポイント克服法はフリーズする前に衝撃を与えるというもの。
まさに逆転の発想ですが、やり過ぎるとさすがに動けなくなる諸刃の剣です。
相手の根負けを待つしかありませんね。
ニックはヒロムが仲間を頼れるようになったといいますが、それもちょっと違うような気がします。
あくまで冷静で合理的な判断。
仲間を戦力として割り切った発想ではないでしょうか?

一方バックアップされてるエスケイプのデータはバスターズと出会う前のもの
なので、過去の記憶を失っています。
さすがにエスケイプのバックアップを取り続けるのは容量的に難しかったということでしょうか。
それとも、自分に反抗的なエスケイプのデータはそもそも要らなかったと。
変わり果てたエスケイプにムカついて消してしまうエンター。
こういう感情は完全に人間ですね。
所謂愛憎入り混じった感情というやつでしょうか。

エンターにもののように扱われ、悲しい存在と化したエスケイプに
止めをさすリュウジたち。
また、Jも陣とヒロムの協力でクワガタゾードを倒します。
で、結局クワガタロイドとJのクワガタは別物でした。
完全に視聴者は騙されましたが、いくらエンターでも基地内には
侵入できませんからね。

エスケイプを倒され姿を現すエンター。
ヒロムにただのデータと罵倒され、怒りに震えるエンターは怒りを
強さに変えます。
なんか北斗神拳の神髄みたいですが、これもデータ収集の賜物です。
ただ、集めたデータに偏りがあるのか、人間としては不完全。
本人に言わせると、余計なデータを排除して完全な人間になるつもりのようですが。

倒しても倒しても復活するエンター。
最後にその恐るべき謎が明かされます。
「あなたが私のバックアップです」。
「あなたがいる限り、私は何度でも蘇ります」。
衝撃の展開ですね。
さすが小林靖子。
しかし、この辺の内容は小さいお子さん、完全に置いてけぼりでしょうね。
ある程度パソコンとかデジタル機器の知識がないと理解できないと思います。
逆に言うと、今こそゴーバスターズが再評価されるべきですね。
私も今改めて見て、かなり内容が腑に落ちました。

48話
13番目という意味ありげな数字のメサイアカードは何とヒロムの体内に。
全てのデータをヒロムに集め、自らの復元もプログラムするとは、
さすがエンター、頭がいいです。
エンターはデータの集まりだけに純粋な悪って感じがいいですね。
悪意のプログラムとでもいいましょうか。
しかし、自分が生きている限り永遠に敵が復元され続ける。
おまけにデータはどんどん更新される。
こんな厄介な敵は見たことありませんね。

元のエスケイプを復元しようとするエンター。
しかしバックアップがないんだから、できるはずがありません。
「戻そうとしている自分に驚きますよ」。
エスケイプが集めた愛という余計なデータのせいで、ちょっと人間らしさを
見せるエンター。
ここまで見てきてエンターの悲し気な芝居は初めて見た気がします。
一方エスケイプはデータの残骸とまで言われてしまいます。
元々人格などなかったはずですが、なんか壊れたレコードみたい。

陣がヒロムのデータを転送機でバラバラにして、カードだけを
取り出すと解説してるシーン、ザフライを思い出しました。
カードは遺伝子と違って増えないからいいですが、人間の一部に
なってしまうと厄介ですね。
机上の空論と切れる陣。
しかし陣の本体も一部のデータを失っているんですよね。
深刻に対策を練る司令官たちに対して妙に明るく振舞うヒロム。
ヒロムの様子がおかしいのに気付いたリュウジたち(そりゃそうだろw)は
ヒロムが死ぬ気なのではと考え後を追います。

一人でエンターと戦いに行こうとするヒロムを待っているニック。
「止めないが一人じゃ行かせない」。
やはりニックはヒロムの一番の理解者ですね。
この2人の絆は固いです。
一方、「お前死ぬ気か」という陣に対して、そこまでは考えてないとヒロム。
皆の足を引っ張りたくないというのは如何にもヒロムらしい。
前回皆に頼ったヒロムでしたが、今回は真逆の行動をします。
ただ、どちらもヒロム的には理にかなった行動。
やっぱりヒロムはヒロムですね。
一方、隔壁を閉じるよう命じる黒木。
いや、ぶつかったら死ぬって(笑)。

ビルの上から飛び降りる素振りを見せてエンターを誘き出すヒロム。
あのまま飛び降りたら帰ってきたウルトラマンの郷でしたね。
まあ、ヒロムの場合は死んでしまいますが。
パワードカスタムを装着するヒロム。
こういう時にバディロイドが必要になるパワードカスタムのアイディアは上手いです。

一方またしても復活したエスケイプと対決するリュウジたち。
動物と融合して醜い姿になるエスケイプ。
アバターとはいえヨーコも同情的です。
なんかジョジョ第一部でディオに玩具にされてるゾンビたちを
思い出しますね。
トラックや倉庫を取り込んで巨大化するエスケイプ。
ただし、まだ人間は融合できないようです。
ゴーバスターキングで戦うリュウジたち。
虚しい戦いを終わらせるとエスケイプに止めをさすリュウジ。
消滅するエスケイプを見守るリュウジ。
この2人の微妙なライバル関係も好きでした。

エンターとの戦いで自分の戦い方に似てるとヒロム。
一か八かの賭けで相討ちに持ち込み、エンター自らヒロムのカードを
取り出すよう脅迫します。
それに応じず一緒に爆発することを選択するエンター。
咄嗟の判断で分離するニック。
しかしヒロムはカードに守られて無事でした。


自殺することもできないヒロム。
ドロボンに捕まった二谷副隊長を思い出しますが、こちらは実際に
自爆しても死なないんですからもっと深刻です。
しかしあの爆発ではニックは死んでいたのでとっさに分離したのは
いい判断でした。
まあ、ここまでの話の流れだとニックもヒロムに殉じると思われますが、
その辺は話の都合上仕方ありませんね。

この戦いで疑問に思ったのは、エンターはヒロムに捕まった時に
「ニワトリ」とさえ言えば脱出できたのではないかという点。
まあ前回ニックがヒロムにフリーズを克服できる日も近いと言ってたので、
物語的にこの弱点はあれで終わりということでしょうが、それでも試さないのは
不自然でした。
結局エンターはヒロムが死ねないというのを知っていたのでしょうね。
そこまでカードにプログラムしていたということでしょうが、恐ろしい奴です。
それにしても、この辺りの陣内氏の演技は神がかってます。
ということで、次週いよいよ最終週。

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